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クライアント/サーバー間通信構成の概要
このトピックではクライアント/サーバー間通信を構成する上で適切な方法を選択するための情報を
取り扱います。このトピックでは、データベース接続ドライバーについてではなく、
IBM® データ・サーバー・クライアントおよびサーバー製品の構成について解説します。
クライアント/サーバー間通信の理解: コンポーネントとシナリオ
クライアント/サーバー間通信で使用される基本的なコンポーネントを以下に示します。
- クライアント。
通信のイニシエーターを意味します。この役割には以下の DB2® 製品またはコンポーネントがいずれも該当します。
- IBM Data
Server Driver Package
-
IBM Data Server Client または
IBM Data Server Runtime Client。
-
DB2® Connect™ Personal Edition:
この製品は
IBM Data Server Client のスーパーセットです。
- DB2 サーバー製品: DB2 サーバーは Data Server Client のスーパーセットです。
- サーバー。
これはクライアントからの通信要求の受信側を意味します。この役割には、通常 DB2 for Linux®, UNIX®, and Windows® のサーバー製品が該当します。DB2 Connect 製品が存在する場合、サーバー という用語は、ミッドレンジまたはメインフレーム・プラットフォーム上の DB2 サーバーを意味することもあります。
- 通信プロトコル。
これはクライアントとサーバー間でのデータの送受信に使用されるプロトコルです。
DB2 製品は以下に示す複数のプロトコルをサポートします。
- TCP/IP。
バージョンによって細かい特徴が異なる場合があります: TCP/IPv4 または TCP/IPv6。
- Named PIPE。
このオプションは、Windows でのみ使用可能です。
- IPC (プロセス間通信)。
このプロトコルはローカルでの接続にのみ用いられます。
この他にも一部の環境で使用できるコンポーネントがあります。
- DB2
Connect ゲートウェイ。 これは
IBM データ・サーバー・クライアントがミッドレンジおよびメインフレーム製品上の DB2 サーバーに接続するために用いるゲートウェイを提供する DB2 Connect Server 製品を指します。
- LDAP (Lightweight Directory Access Protocol)。
LDAP が有効な環境では、クライアント/サーバー間通信を構成する必要はありません。
クライアントがデータベースに接続しようとしたときに、ローカル・マシンのデータベース・ディレクトリーにデータベースが存在しない場合、LDAP ディレクトリー内のデータベース接続に必要な情報を検索します。
以下に示すシナリオでは、クライアント/サーバー間通信の対象になる状態を例示しています。
- Data Server Client が TCP/IP により DB2 サーバーとの通信を確立する場合。
- Data Server Runtime Client が Windows ネットワーク上で、Named PIPE により DB2 サーバーとの通信を確立する場合。
- DB2 サーバーが何らかの通信プロトコルを介して、別の DB2 サーバーとの通信を確立する場合。
- Data Server Client が TCP/IP を使用した DB2
Connect サーバーを介して、メインフレームの DB2 サーバーとの通信を確立する場合。
開発環境 (IBM Data Studio など) での処理を行うようにサーバーをセットアップする場合、初回の DB2 接続の際にエラー・メッセージ SQL30081N が表示されることがあります。根本原因としては、リモート・データベース・サーバー側のファイアウォールによって接続の確立が妨げられたことが考えられます。この場合、ファイアウォールがクライアントからの接続要求を受け入れるように適切に構成されていることを確認してください。
クライアント/サーバー間通信の理解: 接続のタイプ
クライアント/サーバー間通信の設定を取り上げる場合、ローカル接続 よりも、
リモート接続 を指すのが一般的です。
ローカル接続 とはデータベース・マネージャー・インスタンスと、そのインスタンスで管理されるデータベースとの接続を指します。つまり、データベース・マネージャー・インスタンスからそれ自体に対して、CONNECT ステートメントが発行されます。ローカル接続は通信のセットアップが必要なく、IPC (プロセス間通信) が用いられるという点で特殊だと言えます。
リモート接続 では、データベースへの CONNECT ステートメントを発行しているクライアントの場所が、データベース・サーバーの置かれている場所と異なります。一般的に、クライアントとサーバーは別々のマシン上に存在します。ただし、クライアントとサーバーが異なるインスタンスに属す場合は、同一マシン上でのリモート接続も可能です。
もう 1 つ、まれに見られる接続のタイプとして、ループバック接続があります。これは接続が 1 つの DB2 インスタンス (クライアント) から同じ DB2 インスタンス (サーバー) に構成されるリモート接続のタイプです。
クライアント/サーバー間通信の構成方法の比較
クライアント/サーバー間通信の構成には、いくつかの方法を利用できます。適切な方法を選択することで、2 つの疑問への答えを導き出すことができます。最初の疑問は「構成アシスタント、コマンド行ツールのどちらのツールを使用すべきか」です。
- 構成アシスタントは、Windows および Linux (Intel™ x86 32 ビット・プラットフォームと AMD64/EM46T プラットフォーム上) 用の Data Server Client および DB2 サーバー製品の複数のバージョンで提供されているグラフィック・ツールです。このツールは Data Server Runtime Client では提供されていません。
- コマンド行ツールはコマンド行プロセッサー (CLP) と、db2cfexp (構成エクスポート) および db2cfimp (構成インポート) のコマンドで構成されています。
2 つめの疑問は「実行しようとしている構成タスクのタイプは何か」です。オプションは次のとおりです。
- 情報を手動で入力してクライアントを構成する。
- 接続先になるサーバーをネットワーク上で検索して、クライアントを構成する。
- サーバー上のデータベースを 1 つ以上のクライアントからアクセスできるようにする。
- 追加クライアントの構成用ベースとして、1 つのクライアントの接続設定を使用する。
これらの質問に答えて、以下に示す表を活用し、適切な構成方法を導き出します。各方法へのリンクはこのトピックの最後に掲載されています。表の後の注記に、より詳しい情報が記載されています。
表 19. クライアント/サーバー間接続を構成するためのツールと方法
構成タスクのタイプ |
構成アシスタント |
コマンド行 |
情報を手動で入力してクライアントを構成する |
構成アシスタントを用いて、データベース接続を手動で構成する |
コマンド行プロセッサーを用いて、クライアント/サーバー間接続を構成する |
接続先になるサーバーをネットワーク上で検索して、クライアントを構成する |
構成アシスタントによりネットワーク検索を用いてデータベース接続を構成する |
適用外 |
追加クライアントの構成用ベースとして、1 つのクライアントの接続設定を使用する |
- 構成アシスタントを用いてクライアント・プロファイルを作成する
- 構成アシスタントでクライアント・プロファイルを用いてデータベース接続を構成する
|
コマンド db2cfexp および db2cfimp を用いて、クライアント・プロファイルを作成および使用します。 |
注:
プロファイル はクライアント/サーバー間通信を構成する、いくつかの方法で使用されます。
クライアント・プロファイル はクライアントの設定値を含むファイルです。設定値を次に示します。
- データベース接続情報 (CLI または ODBC 設定を含む)
- クライアント設定 (データベース・マネージャーの構成パラメーターおよび DB2 レジストリー変数を含む)
- CLI または ODBC 共通パラメーター
サーバー・プロファイル はクライアント・プロファイルに類似した、サーバーの設定値を含むプロファイルです。プロファイルは構成アシスタントか、あるいは db2cfexp (構成エクスポート)、および db2cfimp (構成インポート) のコマンドを用いて、作成、使用することができます。
注:
構成アシスタントによるネットワーク検索を用いたデータベース接続の構成方法は、
ミッドレンジまたはメインフレーム・プラットフォームのデータベースに接続する DB2 Connect
の利用者には推奨されません。
クライアントとサーバーのバージョンのサポートされている組み合わせ
このセクションでは、どのバージョンのクライアントをどのバージョンのサーバーに接続できるかを説明します。これには、前のバージョンのサポートや、ミッドレンジおよびメインフレーム・サーバー上の DB2 データベースへのアクセスのサポートが含まれます。
DB2® Universal Database™ (UDB) バージョン 8、DB2 バージョン 9.1、および DB2 バージョン 9.5 (以降) の組み合わせ
DB2 Universal Database (UDB) バージョン 8 および DB2 バージョン 9.1 クライアントは、リモート DB2 バージョン 9.5 サーバーにアクセスできます。次の制約事項に注意してください。
- クライアントが DB2 サーバーと同じシステム上にあり、それぞれが異なるバージョンの場合、制約事項があります。この場合、IPC (プロセス間通信) を用いたローカルのクライアント/サーバー間接続はサポートされません。
代わりに、TCP/IP を使用するリモート接続 (ループバック接続と呼ばれる) として接続を扱うことによって、接続を確立できます。
IBM Data Server Client、
IBM Data Server Runtime Client、および IBM Data
Server Driver Package バージョン 9.5は、DB2 Version 9.1 および DB2 UDB バージョン 8 サーバーにアクセスできます。ただし、DB2 バージョン 9.5 の新機能は使用できません。
DB2 UDB バージョン 7 クライアントからの DB2 バージョン 9.5 (以降) サーバーへのアクセス
DB2 UDB バージョン 7 クライアントからのアクセスはサポートされていません。
DB2 バージョン 9.5 (以降) とミッドレンジおよびメインフレーム・プラットフォーム上の DB2 製品の組み合わせ
DB2 バージョン 9.5 サーバー は、ミッドレンジおよびメインフレーム・プラットフォーム上の以下のクライアント からのアクセスをサポートします。
- DB2 for z/OS® および OS/390® バージョン
7 以降
- DB2 for i5/OS® バージョン 5 以降
- DB2 for
VM and VSE バージョン 7
IBM Data Server Client バージョン 9.5、
IBM Data Server Runtime Client バージョン 9.5、および DB2 バージョン 9.1 クライアントは、DB2 Connect バージョン 9.5、バージョン 9.1、およびバージョン 8 にアクセスできます。
サポートされる通信プロトコル
このトピックは
IBM データ・サーバー・クライアントから DB2 サーバーへの接続のためにサポートされているプロトコルを示します。このトピックは以下の項目で構成されています。
-
IBM データ・サーバー・クライアントからミッドレンジまたはメインフレーム・ホストへの接続に DB2 Connect 製品を使用する。
- ミッドレンジまたはメインフレーム・プラットフォームから DB2 for Linux, UNIX, and Windows のデータベースに接続する。
TCP/IP プロトコルは DB2 for Linux, UNIX,
and Windows が使用可能なすべてのプラットフォームでサポートされています。TCP/IPv4 と TCP/IPv6 のいずれもサポート対象です。
IPv4 アドレスは9.11.22.314 のように、4 つの部分で構成されています。
IPv6 アドレスには 8 つの部分から成る名前が付いています。それぞれの部分はコロンで区切られた、
4 桁の 16 進数で構成されています。
2 つ連続したコロン (::) は 1 つ以上のゼロのセットを示します。
2001:0db8:4545:2::09ff:fef7:62dc のようになります。
DB2 データベース製品は SSL プロトコルをサポートし、
IBM Data Server Driver for JDBC and SQLJ (タイプ 4 接続)、
IBM Data Server Driver for ODBC and CLI 、および IBM Data
Server Driver Package を使用するアプリケーションからの SSL 要求を受け入れます。『DB2 インスタンスでの Secure Sockets Layer (SSL) サポートの構成』を参照してください。
さらに、Windows のネットワーク環境では Windows Named PIPE プロトコルがサポートされています。
DB2 データベースをリモートで管理するには、TCP/IP を使用して接続する必要があります。
構成アシスタントを使用したデータベース接続の追加
構成アシスタント (CA) を使用した、クライアントからサーバーへの接続の構成
構成アシスタントは、クライアントおよびリモートの DB2 データベース間にデータベース接続を構成するために使用できるグラフィック・ツールです。
重要:
構成アシスタントは、バージョン 9.7 で非推奨となり、将来のリリースで除去される可能性があります。
詳しくは、「バージョン 9.7 の新機能」のトピック『コントロール・センター・ツールおよび DB2 管理サーバーが推奨されなくなった』を参照してください。
構成アシスタントは、Windows および Linux (Intel® x86 および x64 プラットフォーム) での
IBM Data Server Client および DB2 データベース製品に付属しています。
構成アシスタントは、インバウンドのクライアントの要求を受け入れるよう、リモート・データベース・マネージャーが構成されている場合にのみデータベース接続を構成することができます。デフォルトでは、DB2 データベース製品のインストール・プログラムがインバウンドのクライアント接続に対する大部分のプロトコルを検出し、構成します。
以下の方式の 1 つを使用して、データベースへの接続を構成することができます。
- 構成アシスタントを使用したネットワーク検索によるデータベース接続の構成
- 接続先データベースに関する情報がない場合には、このメソッドを使用します。このメソッドは、ネットワークを検索して、使用できるデータベースすべてのリストを取得します。
DB2 システムに関する情報を戻すには、DB2 Administration Server (DAS) が CA のディスカバリー・フィーチャーのサーバー上で実行されていて有効になっている必要があります。
- 構成アシスタントによるクライアント・プロファイルを用いたデータベース接続の構成
- ターゲット・データベースにアクセスするために必要な情報すべてを含むファイルがある場合は、このメソッドを使用します。このメソッドは、アクセス・プロファイル・ファイル内で指定されている複数のデータベースにカタログおよび接続するためにも使用できます。
- 構成アシスタントを使用した手動によるデータベース接続の構成
- ターゲット・データベースに接続するのに必要なすべての情報を知っている場合、このメソッドを使用します。以下の条件が必要です。
- ターゲット・データベースがあるサーバーによってサポートされる通信プロトコル
- サーバーのプロトコルに対する適切な通信パラメーター
- データベースの名前
構成アシスタントを使用した手動によるデータベース接続の構成
接続するデータベースおよびデータベースが常駐するサーバーについての情報がある場合、手動ですべての構成情報を入力することができます。この方式は、コマンド行プロセッサーを使用してコマンドを入力するのと類似していますが、
パラメーターがグラフィカルに提示されます。
構成アシスタント (CA) を使用して、手動でデータベースへの接続を構成する前に、次のことを確認します。
- 接続しようとしているデータベースに、有効な DB2 ユーザー ID があること。
- DB2 サーバー、または DB2 Connect サーバーがインストールされているシステムからの接続を構成しようとしている場合は、データベース・マネージャー・インスタンスに対し、SYSADM または SYSCTRL 権限を付与されたユーザー ID であることを確認します。
構成アシスタント (CA) を使用して、手動でデータベースへの接続を構成するには、以下のようにします。
- 有効な DB2 ユーザー ID を使用してシステムにログオンします。
- CA を開始します。CA は Windows の「スタート」メニューから開始するか、
db2ca コマンドを使用して開始します。
- CA メニュー・バーの「選択 (Selected)」で、
「ウィザードを使用してデータベースを追加 (Add Database Using Wizard wizard)」を選択します。
- 「データベースへの接続を手動で構成する (Manually configure a connection to a database)」ラジオ・ボタンを選択して、
「次へ (Next)」をクリックします。
- Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) を使用している場合には、
DB2 ディレクトリーを保持する場所に対応するラジオ・ボタンを選択します。
「次へ」をクリックします。
- 「プロトコル (Protocol)」リストから、使用するプロトコルに対応するラジオ・ボタンを選択します。
(注: APPC、APPN、NetBIOS がオプションとして表示される場合がありますが、これらは今後サポートされません。) 使用しているシステムに DB2
Connect がインストールされており、TCP/IP を選択する場合には、「データベースは物理的にホストまたは OS/400 システムに存在する」オプションを選択できます。このチェック・ボックスを選択すると、ホストまたは OS/400® データベースに確立する接続のタイプを選択するオプションが表示されます。
- DB2 Connect ゲートウェイ経由の接続を確立するには、
「ゲートウェイ経由でサーバーに接続」ラジオ・ボタンを選択します。
- 直接接続を確立するには、
「サーバーに直接接続 (Connect directly to the server)」ラジオ・ボタンを選択します。
「次へ」をクリックします。
- 必要な通信プロトコル・パラメーターを入力し、
「次へ (Next)」をクリックします。
- 追加するリモート・データベースのデータベース別名を「データベース名」フィールドに入力し、
ローカル・データベース別名を「データベース別名」フィールドに入力します。 ホストまたは OS/400 データベースを追加している場合、OS/390 または z/OS データベースのロケーション名、OS/400 データベースの RDB 名、VSE または VM データベースの DBNAME を、「データベース名」フィールドに入力します。さらにオプションとして、このデータベースについて記述する注釈を
「注釈 (Comment)」に追加できます。
「次へ」をクリックします。
- ODBC を使用する計画がある場合には、
このデータベースを ODBC データ・ソースとして登録します。
ODBC がインストールされていることを確認してから、この操作を実行してください。
「次へ」をクリックします。
- 「ノード・オプションの指定 (Specify the node options)」ウィンドウで、
オペレーティング・システムを選択し、
接続するデータベース・システムのリモート・インスタンス名を入力します。
- 「システム・オプションを指定する (Specify the system options)」ウィンドウで、システム名、ホスト名、およびオペレーティング・システムが正しいことを確認します。このパネルの情報は管理ノードを構成するために使用されます。オプションで注釈を入力できます。
「次へ」をクリックします。
- 「セキュリティー・オプションを指定する (Specify the security options)」ウィンドウで、認証に使用するセキュリティー・オプションを指定します。
- 「完了」をクリックします。これで、このデータベースを使用できます。メニューから「終了 (Exit)」を選択して、CA を閉じます。
構成アシスタントを使用したネットワーク検索によるデータベース接続の構成
構成アシスタント (CA) を使うと、ネットワーク上のデータベースを検索できます。
ネットワーク検索によるデータベース接続を構成する前に、
- 有効な DB2 ユーザー ID であることを確認します。
- DB2 サーバー、または DB2 Connect サーバー製品がインストールされているシステムからの接続を構成しようとしている場合は、データベース・マネージャー・インスタンスに対し、SYSADM または SYSCTRL 権限を付与されたユーザー ID があることを確認します。
以下の場合は、検索メソッド・フィーチャーを使用してリモート・システムを検出できない場合があります。
- クラスター環境で使用されている場合。
- DB2 Administration Server (DAS) がリモート・システムで実行されていない場合。
- 検索がタイムアウトしている場合。デフォルトでは、検索は 1 秒間ネットワークをスキャンします。この場合、時間が短すぎてリモート・システムを検出できないことがあります。
DB2DISCOVERYTIME レジストリー変数を設定して、10 秒より長い期間を指定できます。
- 検索対象のネットワークで、必要なリモート・システムに検索が達しないように構成されている場合。
次に示す点は、IPv6 がサポートされるネットワークで IPv6 のアドレスを明示的に構成する場合に適用されます。
- システムは、識別されたシステムの下にリストされていなければなりません。
- 構成アシスタントの詳細表示だけが、IPv6 接続の構成を明示的にサポートします。
ネットワーク検索によってデータベース接続を構成するには、以下のようにします。
- 有効な DB2 ユーザー ID を使用してシステムにログオンします。
- CA を開始します。CA は、「スタート」メニューから (Windows の場合)、
または db2ca コマンドを使用することに
よって (Windows および UNIX システムの場合) 開始できます。
- CA メニュー・バーの「選択 (Selected)」で、
「ウィザードを使用してデータベースを追加 (Add Database Using Wizard wizard)」を選択します。 データベースの追加ウィザードが開きます。
- 「ネットワークの検索 (Search the network)」ラジオ・ボタンを使用して、
「次へ (Next)」をクリックします。
- 「識別されたシステム」の横のフォルダーをダブルクリックし、クライアントに認識されているすべてのシステムのリストを表示します。あるいは、「その他のシステム (Other Systems)」の横のフォルダーをダブルクリックして、ネットワークに存在するシステムすべてのリストを表示します。 システムがリストに表示されない場合は、「システムの追加」をクリックして、追加するシステムを指定することができます。システムを追加すると、追加されたシステムは「識別されたシステム」リストに現れます。
- 追加しようとしているデータベースが見つかるまで、データベースが属すと思われるシステムの項目を展開していきます。データベースを選択します。
「次へ」をクリックします。
- ローカル・データベース別名を「データベース別名 (Database alias)」フィールドに入力し、
オプションでこのデータベースについて記述する注釈を「注釈 (Comment)」フィールドに入力します。
- ODBC を使用する計画がある場合には、
このデータベースを ODBC データ・ソースとして登録します。この操作を実行するには、ODBC がインストールされていなければなりません。
- 「完了」をクリックします。これで、追加したデータベースを使えるようになりました。
「クローズ (Close)」をクリックして、CA を終了します。
構成アシスタントによるクライアント・プロファイルの作成
このタスクにより、構成アシスタント (CA) を使用して、既存のクライアントの設定がクライアント・プロファイル にエクスポートされます。このタスクは既存のクライアントの設定を使用して、1 つ以上のクライアントをセットアップするという、より大きい作業の一部です。
CA を使用してクライアント・プロファイルを作成するには、
- 有効な DB2 ユーザー ID を使用してシステムにログオンします。
- CA を開始します。CA は Windows の「スタート」メニューから開始するか、
db2ca コマンドを使用して開始します。
- 「構成」メニューから、「プロファイルのエクスポート」を選択します。
- 以下のオプションから 1 つを選択してください。
- すべて (All)
- システムでカタログされたすべてのデータベース、
およびこのクライアントのすべての構成情報を含むプロファイルを作成する場合に選択します。クライアント・プロファイルの名前を入力して、
「保管 (Save)」をクリックします。
- データベース接続 (Database Connections)
- システムでカタログされたすべてのデータベースを含み、
このクライアントのすべての構成情報を含まないプロファイルを作成する場合に選択します。クライアント・プロファイルの名前を入力して、
「保管 (Save)」をクリックします。
- カスタマイズ (Customize)
- システムでカタログされたデータベースのサブセット、
またはこのクライアントの構成情報のサブセットを選択する場合に選択します。
「プロファイルのエクスポートのカスタマイズ (Customize Export Profile)」ウィンドウで、次のようにします。
- クライアント・プロファイルの名前を入力します。
- クライアント・プロファイルにデータベース接続を含めるには、
「データベース接続」 チェック・ボックスを選択します。
- 「選択可能なデータベース別名」ボックスから、エクスポートするデータベースを選択して、「>」をクリックします。すると、それらのデータベースが「選択されたデータベース別名」ボックスに追加されます。選択できるすべてのデータベースを「選択されたデータベース別名」ボックスに追加するには、「>>」をクリックします。
- ターゲット・クライアント用に設定するオプションに対応するチェック・ボックスを選択します。データベース・マネージャーの構成パラメーターは、
対象となるマシン用に更新およびカスタマイズすることができます。
- 「エクスポート (Export)」をクリックします。これで作業は完了です。
- 「結果 (Results)」タブに表示される結果を確認します。
このタスクを完了した後は、作成したクライアント・プロファイルを使用して、他のクライアントを構成できます。
構成アシスタントによるクライアント・プロファイルを用いたデータベース接続の構成
このタスクにより、前もって作成した、あるいは取得したクライアント・プロファイルを使用して、クライアントが構成されます。このタスクは既存のクライアントの設定を使用して、1 つ以上のクライアントをセットアップするという、より大きい作業の一部です。これらのステップは、構成するそれぞれのクライアントで繰り返すことができます。
- 有効な DB2 ユーザー ID を使用してシステムにログオンします。
- CA を開始します。CA は Windows の「スタート」メニューから開始するか、
db2ca コマンドを使用して開始します。
- 「構成 (Configure)」メニューから、
「プロファイルのインポート (Import Profile)」を選択します。
- 以下のインポート・オプションから 1 つを選択してください。
クライアント・プロファイル中の情報すべてまたはサブセットのインポートを選択できます。
- すべて (All)
- クライアント・プロファイル内のすべてをインポートするには、このオプションを選択します。インポートするクライアント・プロファイルを開きます。
- カスタマイズ (Customize)
- 特定のデータベースなど、クライアント・プロファイルのサブセットをインポートする場合に、
このオプションを選択します。
「インポート・プロファイルのカスタマイズ」ウィンドウで、次のようにします。
- インポートするクライアント・プロファイルを選択して、
「ロード」をクリックします。
- 「選択可能なデータベース別名」ボックスからインポートするデータベースを選択して、「>」をクリックします。すると、それらのデータベースが「選択されたデータベース別名」ボックスに追加されます。選択できるすべてのデータベースを「選択されたデータベース別名」ボックスに追加するには、「>>」をクリックします。
- カスタマイズするオプションに対応するチェック・ボックスを選択します。
- 「インポート (Import)」をクリックします。これで作業は完了です。
- 「結果 (Results)」タブに表示される結果を確認します。
構成アシスタントを使用したデータベース接続のテスト
構成が完了した後は、データベース接続をテストしてください。
データベース接続をテストするには、以下のタスクを実行します。
- 「構成アシスタント (Configuration Assistant)」を開始します。
- 詳細ビューでデータベースを強調表示してから、
「テスト接続 (Test Connection)」を「選択 (Selected)」メニューから選択します。「テスト接続 (Test Connection)」ウィンドウが表示されます。
- テストする接続の種類を選択します (デフォルトは CLI)。複数の種類を同時にテストできます。リモート・データベースの有効なユーザー ID およびパスワードを入力し、
「テスト接続 (Test Connection)」をクリックします。接続が正常に確立された場合、接続が確立されたことを確認するメッセージが「結果 (Results)」ページに表示されます。 接続検査に失敗した場合には、ヘルプ・メッセージを受け取ります。誤って指定した設定を変更するには、詳細ビューでデータベースを選択してから、
「データベースの変更」を「選択 (Selected)」メニュー項目から選択します。
開発環境 (IBM Data Studio など) での処理を行うようにサーバーをセットアップする場合、初回の DB2 接続の際にエラー・メッセージ SQL30081N が表示されることがあります。根本原因としては、リモート・データベース・サーバー側のファイアウォールによって接続の確立が妨げられたことが考えられます。この場合、ファイアウォールがクライアントからの接続要求を受け入れるように適切に構成されていることを確認してください。
構成アシスタントに関する LDAP の考慮事項
LDAP 対応環境では、DB2 サーバーおよびデータベースについてのディレクトリー情報は、LDAP ディレクトリーに保管されます。新しくデータベースが作成されると、
データベースは自動的に LDAP ディレクトリーに登録されます。データベース接続の際に、クライアントは LDAP ディレクトリーにアクセスして必要なデータベースとプロトコル情報を取り出し、この情報を使用してデータベースに接続します。
ただし、以下のことを実行するには、今まで通り LDAP 環境で CA を使用できます。
- 手動で LDAP ディレクトリーにデータベースをカタログします。
- LDAP でカタログされたデータベースを ODBC データ・ソースとして登録します。
- LDAP サーバーに関する CLI/ODBC 情報を構成します。
- LDAP ディレクトリーにカタログされたデータベースを除去します。
コマンド行プロセッサーを使用したクライアント/サーバー間接続の構成
このタスクでは、コマンド行プロセッサー (CLP) を使用して、
IBM データ・サーバー・クライアント からリモート・データベース・サーバーへの接続を構成する方法を説明します。
クライアントからサーバーへの接続を構成する前に、 以下を確認します。
-
IBM データ・サーバー・クライアントがあるマシンと、DB2 サーバーがあるマシンの間に、ネットワーク通信がセットアップされている。TCP/IP プロトコルについてこれを確認する 1 つの方法として、ping コマンドを使用します。
- DB2 サーバーがネットワーク上で機能するように構成されている。これは通常、DB2 サーバー製品のインストールおよび構成の一部として実行されます。
以下に示す各ステップを案内するトピックが別に用意されています。一部のステップは、サポートされるプロトコルごとに異なるバージョンがあります。
- リモート・データベース・サーバー用の通信パラメーター値を確認します。以下のワークシートが用意されています。
- TCP/IP ワークシート
- Named PIPE ワークシート
- TCP/IP を使用している場合、リモート・データベース・サーバー用の通信パラメーター値を使用して、クライアントの hosts ファイルと services ファイルを更新するというオプションがあります。このステップは Named PIPE には適用されません。
- クライアントからサーバー・ノードをカタログします。通信プロトコルごとに指示が用意されています。
- クライアントから TCP/IP ノードをカタログします。
- クライアントから Named PIPE ノードをカタログします。
- クライアント上の接続したいデータベースをカタログします。
- クライアントからサーバーへの接続をテストします。
Named PIPE 接続
クライアントでの Named PIPE 構成のための Named PIPE ワークシート
Named PIPE 通信を構成するために必要なパラメーター値に関して、
下記のワークシートを使用してください。
表 20. Named PIPE パラメーター値ワークシート
パラメーター |
説明 |
サンプル値 |
使用値 |
コンピューター名 (computer_name) |
サーバー・マシンのコンピューター名。
サーバー・マシンで、このパラメーターの値を見付けるには、
「スタート」ボタンをクリックし、
「設定」→「コントロール パネル」を選択します。
「ネットワーク」フォルダーをダブルクリックし、
「識別情報」タブを選択します。コンピューター名を記録します。 |
server1 |
|
インスタンス名 (instance_name) |
接続先となるサーバー上のインスタンスの名前。 |
db2 |
|
ノード名 (node_name) |
接続を確立しようと試みているノードを表すローカル別名またはニックネーム。
任意の名前を選択することができますが、
ローカル・ノード・ディレクトリー内のノード名値はそれぞれ固有でなければなりません。 |
db2node |
|
CLP によるクライアントからの Named PIPE ノードのカタログ
Named PIPE ノードのカタログでは、
クライアントのノード・ディレクトリーに、リモート・ノードを記述する項目が追加されます。この項目では、クライアントがリモート DB2 サーバーにアクセスするために使用するものとして選択された別名 (node_name)、
リモート・サーバー のワークステーション名 (computer_name)、
およびインスタンス名 (instance_name) を指定します。
IBM データ・サーバー・クライアントで Named PIPE ノードのカタログを実行するには、コマンド行プロセッサー (CLP) で以下のコマンドを入力します。
db2 => catalog npipe node node_name
db2 => remote computer_name instance instance_name
db2 => terminate
server1 というサーバーにある db2node というリモート・ノードをカタログするには、
db2 インスタンスで以下のようにします。
db2 => db2 catalog npipe node db2node remote server1 instance db2
db2 => terminate
TCP/IP 接続
クライアントからサーバーへの接続を構成するための TCP/IP ワークシート
構成ステップを進める際には、次の表の「使用値」列を使用して、必要な値を記録してください。
表 21. TCP/IP パラメーター値ワークシート
パラメーター |
説明 |
サンプル値 |
使用値 |
IP プロトコルのバージョン |
オプションは次のとおりです。
- IPv4: 9.21.15.235 のような形式のアドレス。
- IPv6: 2001:0db8:4545:2::09ff:fef7:62dc のような形式のアドレス。
|
IPv4 |
|
ホスト名
- ホスト名 (hostname) または
- IP アドレス (ip_address)
|
リモート・システムのホスト名を解決するには、サーバーで hostname コマンドを入力します。
IP アドレスを解決するには、ping hostname コマンドを入力します。 |
myserver
または
9.21.15.235
または IPv6 アドレス |
|
サービス名
- 接続サービス名 (svcename) または
- ポート番号/プロトコル (port_number/tcp)
|
サービス・ファイルで必要な値
接続サービス名は、クライアントでの接続ポート番号 (port_number) を表す任意の名前です。
ポート番号は、
サーバー・システム上のサービス・ファイルの中で svcename パラメーターのマップ先になっているポート番号と同じでなければなりません。
(svcename パラメーターはサーバー・インスタンス上のデータベース・マネージャー構成ファイル内にあります。)
この値は、他のアプリケーションで使用されていてはならず、
services ファイル内で固有でなければなりません。
Linux または UNIX プラットフォームでは、一般的にこの値は 1024 以上でなければなりません。
サーバーを構成するのに使用される値については、データベース管理者に問い合わせてください。 |
server1
または
3700/tcp |
|
ノード名 (node_name) |
接続を確立しようと試みているノードを表すローカル別名またはニックネーム。
任意の名前を選択することができますが、
ローカル・ノード・ディレクトリー内のノード名値はそれぞれ固有でなければなりません。 |
db2node |
|
TCP/IP 接続用の hosts ファイルと services ファイルの更新
このタスクではリモート・データベース・サーバー用の通信パラメーター値を使用して、クライアントにある hosts ファイルと services ファイルを更新する時と方法について説明します。このタスクは TCP/IP を使用する接続ではオプションであり、Named PIPE を使用する接続には適用されません。
このタスクは CLP を使用したサーバー/クライアント間接続の構成という、より大きい作業の一部です。
ホスト名を使用してリモート・データベース・サーバーへの接続を確立しようとしていて、ホスト名を IP アドレスに解決するために使用する DNS (ドメイン・ネーム・サーバー) が、使用しているネットワークに存在しない場合、hosts ファイルを更新する必要があります。
IP アドレスを使用してリモート・データベース・サーバーを参照している場合は、
このステップは必要ありません。
リモート・データベース・サーバーへの接続を確立するときに、接続サービス 名を指定する場合には、services ファイルを更新する必要があります。接続サービス とは接続ポート番号を示す任意の名前です。リモート・データベース・サーバーのポート番号を参照している場合は、このステップは必要ありません。
手順
- クライアント上の hosts ファイルを更新してリモート・サーバーのホスト名を IP アドレスに解決するには、以下のようにします。
- テキスト・エディターを使用して hosts ファイルに、サーバーの IP アドレス項目を追加します。 例えば、以下のようにします。
9.26.13.107 myserver # IPv4 address for myserver
2002:91a:519:13:210:83ff:feff:ca71 myserver # IPv6 address for myserver
ここで、
- 9.26.13.107
- IPv4 ip_address を表します。
- 2002:91a:519:13:210:83ff:feff:ca71
- IPv6 ip_address を表します。
- myserver
- hostname (ホスト名) を表します。
- #
- この項目について説明する注釈を表します。
注:
ホストが IPv6 ネットワークに属していない場合、IPv6 項目は必要ないことに注意してください。IPv4 と IPv6 の混合ネットワーク内のホストの場合には、IPv4 アドレスと IPv6 アドレスのために別のホスト名を割り当てるという代替手段があります。例えば、以下のようにします。
9.26.13.107 myserver # IPv4 address for myserver
9.26.13.107 myserveripv4 # IPv4 address for myserver
2002:91a:519:13:210:83ff:feff:ca71 myserveripv6 # IPv6 address for myserver
サーバーが
IBM データ・サーバー・クライアントと同じドメイン内にない場合には、myserver.spifnet.ibm.com (spifnet.ibm.com はドメイン・ネーム) のような完全修飾されたドメイン名を提供しなければなりません。
- クライアント上の services ファイルを更新してサービス名をリモート・サーバーのポート番号に解決するには、以下のようにします。
- テキスト・エディターを使用して、services ファイルに、接続サービス名およびポート番号を追加します。 例えば、以下のようにします。
server1 50000/tcp # DB2 connection service port
ここで、
- server1
- 接続サービス名を表します。
- 50000
- 接続ポート番号を表します (50000 がデフォルト)。
- tcp
- 使用している通信プロトコルを表します。
- #
- この項目について説明する注釈の開始を示します。
以下の表に、前述の手順で解説した hosts ファイルと services ファイルの場所をリストします。
表 22. hosts ファイルと services ファイルの場所
オペレーティング・システム |
ディレクトリー |
Windows 2000 XP/Windows Server 2003 |
%SystemRoot%¥system32¥drivers¥etc (%SystemRoot% はシステムで定義されている環境変数) |
Linux または UNIX |
/etc |
CLP によるクライアントからの TCP/IP ノードのカタログ
TCP/IP ノードのカタログでは、Data Server Client のノード・ディレクトリーに、リモート・ノードを記述する項目が追加されます。この項目では、選択された別名 (node_name)、
hostname (または ip_address)、
およびクライアントがリモート・ホストにアクセスするときに使う svcename (または port_number) を指定します。
システム管理 (SYSADM) 権限またはシステム・コントローラー (SYSCTRL) 権限をもっていること、
または catalog_noauth オプションが ON に設定されていることが必要です。
root 権限を使用してノードをカタログすることはできません。
TCP/IP ノードのカタログを実行するには、以下のようにします。
- システム管理 (SYSADM) 権限またはシステム・コントローラー (SYSCTRL) 権限のあるユーザーとしてシステムにログオンします。
- Linux または UNIX クライアントを使用している場合には、インスタンス環境をセットアップします。開始スクリプトを以下のように実行します。
- bash、Bourne、または Korn シェルの場合
-
. INSTHOME/sqllib/db2profile
- C シェルの場合
-
source INSTHOME/sqllib/db2cshrc
ここで、INSTHOME はインスタンスのホーム・ディレクトリーです。
- DB2 コマンド行プロセッサーを起動します。
Windows の場合は、コマンド・プロンプトで db2cmd コマンドを発行します。
Linux または UNIX の場合は、コマンド・プロンプトで db2 コマンドを発行します。
- コマンド行プロセッサーに次のようなコマンドを入力して、
ノードをカタログします。
db2 => catalog tcpip node node_name remote hostname|ip_address
server service_name|port_number [remote_instance instance_name]
[system system_name] [ostype os_type]
db2 => terminate
ここで、
- node_name は、カタログするデータベースが含まれているコンピューターに対して設定可能なローカルのニックネームです。
- remote_instance は、
データベースが存在するサーバー・インスタンスの名前を表します。
- system_name は、サーバーを識別するために使用する DB2 システム名です。
- ostype_name は、サーバーのオペレーティング・システムのタイプです。
注:
- terminate コマンドは、
ディレクトリー・キャッシュをリフレッシュするために必要です。
- remote_instance、system、および ostype はオプションですが、DB2 ツールを使用するユーザーの場合は必須です。
- クライアントで使用される service_name は、
サーバーのものと同じである必要はありません。
しかし、そのマップ先ポート番号は同じでなければなりません。
- ここに示されていませんが、catalog tcpip node コマンドには、
IP のバージョンを IPv4 または IPv6 のいずれかとして、明示的に指定できるオプションがあります。
ポート番号 50000 を使用しているリモート・サーバー myserver.ibm.com 上で db2node を呼び出すためのノードをカタログするには、
db2 プロンプトで次のように入力します。
db2 => catalog tcpip node db2node remote myserver server 50000
DB20000I The CATALOG TCPIP NODE command completed successfully.
DB21056W Directory changes may not be effective until the directory cache is
refreshed.
db2 => terminate
DB20000I The TERMINATE command completed successfully.
CLP によるクライアントからのデータベースのカタログ
ここでは、コマンド行プロセッサー (CLP) を使用することによって、
クライアントからデータベースのカタログを作成する方法について説明します。
クライアント・アプリケーションからリモート・データベースにアクセスできるようにするには、
クライアント上にそのデータベースのカタログを作成する必要があります。データベースを作成すると、特に指定しない限りそのデータベースは、
データベース名と同じデータベース別名を使って、サーバー上で自動的にカタログされます。
IBM データ・サーバー・クライアントとリモート・データベースの接続確立には、データベース・ディレクトリー内の情報、
および (ノード不要のローカル・データベースのカタログを実行するのでない限り) ノード・ディレクトリー内の情報が使用されます。
- 有効な DB2 ユーザー ID が必要です。DB2 では、root 権限によるデータベースのカタログ作成はサポートされていません。
- システム管理 (SYSADM) 権限またはシステム・コントローラー (SYSCTRL) 権限をもっていること、
または catalog_noauth オプションが ON に設定されていることが必要です。
- リモート ・データベースをカタログする際には、以下の情報が必要です。
- データベース名
- データベース別名
- ノード名
- 認証タイプ (オプション)
- 注釈 (オプション)
それらのパラメーター値について、また使用する値を記録することについての詳細は、
データベースのカタログのためのパラメーター値ワークシートを参照してください。
- 下記のパラメーター値は、
ローカル・データベースのカタログに適用されます。
- データベース名
- ドライブ
- データベース別名
- 認証タイプ (オプション)
- 注釈 (オプション)
ローカル・データベースは、いつでもアンカタログおよび再カタログできます。
クライアントでデータベースをカタログするには、以下のようにします。
- 有効な DB2 ユーザー ID を使用してシステムにログオンします。
- オプション。
データベースのカタログのためのパラメーター値ワークシートの「使用値」欄を更新します。
- Linux または UNIX プラットフォームで DB2 データベースを使用している場合には、インスタンス環境をセットアップします。開始スクリプトを以下のように実行します。
- bash、Bourne、または Korn シェルの場合
-
. INSTHOME/sqllib/db2profile
- C シェルの場合
-
source INSTHOME/sqllib/db2cshrc
INSTHOME はインスタンスのホーム・ディレクトリーです。
- DB2 コマンド行プロセッサーを起動します。
Windows の場合は、コマンド・プロンプトで db2cmd コマンドを発行します。
Linux または UNIX の場合は、コマンド・プロンプトで db2 コマンドを発行します。
- コマンド行プロセッサーに次のようなコマンドを入力して、
データベースをカタログします。
db2 => catalog database database_name as database_alias at
node node_name [ authentication auth_value ]
ここで、
- database_name は、カタログするデータベースの名前です。
- database_alias は、カタログするデータベースのローカル・ニックネームです。
- node_name は、
カタログするデータベースが含まれているコンピューターに対して設定可能なニックネームです。
- auth_value は、データベースへの接続のときに行われる認証のタイプを指定します。このパラメーターのデフォルトは、サーバーで指定される認証タイプになります。認証タイプを指定すると、パフォーマンスが向上することがあります。有効な値の例は、SERVER、CLIENT、SERVER_ENCRYPT、および KERBEROS です。
sample というリモート・データベースを、ノード db2node においてローカル・データベース別名 mysample でカタログし、認証値として server を使用するには、次のコマンドを入力します。
db2 => catalog database sample as mysample at node db2node
authentication server
db2 => terminate
データベースのカタログのためのパラメーター値ワークシート
下記のワークシートは、データベースのカタログのために必要なパラメーター値を記録するのに使用します。
表 23. データベースのカタログのためのパラメーター値ワークシート
パラメーター |
説明 |
サンプル値 |
使用値 |
データベース名 (database_name) |
データベース作成時に、特に指定されていないなら、データベース別名はデータベース名に設定されます。例えば、サーバー上に sample データベースが作成されると、
データベース別名 sample も作成されます。データベース名は、サーバー上のリモート・データベース別名を表します。 |
sample |
|
データベース別名 (database_alias) |
リモート・データベースを表す任意のローカル・ニックネーム。
これを指定しない場合には、
デフォルトはデータベース名 (database_name) と同じになります。クライアントからデータベースに接続する際には、その名前を使用します。 |
mysample |
|
認証 (auth_value) |
実際の環境で必要な認証のタイプ。 |
Server |
|
ノード名 (node_name) |
データベースの常駐場所を記述したノード・ディレクトリー項目の名前。
ノードをカタログするのに使用したのと同じ値をノード名 (node_name) に使用します。 |
db2node |
|
CLP によるクライアント/サーバー接続のテスト
ノードとデータベースのカタログが終わったら、データベースに接続して接続のテストを実行します。接続をテストする前に、以下を確認します。
- データベース・ノードとデータベースはカタログする必要があります。
- userid および password の値は、
この 2 つが認証されるシステムで有効なものでなければなりません。
クライアントの認証パラメーターは、サーバー上の値と一致するように設定するか、指定しないでおきます。認証パラメーターが指定されていない場合は、クライアントは SERVER_ENCRYPT をデフォルトとして使用します。サーバーで SERVER_ENCRYPT が受け入れられない場合は、クライアントはサーバーから戻された値を使用して再試行します。クライアントで指定した認証パラメーター値が、サーバー上に構成された値と一致しない場合は、エラーが戻されます。
- DB2COMM レジストリー変数で定義された正しいプロトコルによってデータベース・マネージャーが開始済みでなければなりません。
まだ開始されていない場合には、
データベース・サーバーで db2start コマンドを入力することによって、データベース・マネージャーを開始できます。
クライアントからサーバーへの接続をテストするには、以下のようにします。
- Linux または UNIX プラットフォームを使用している場合には、インスタンス環境をセットアップします。開始スクリプトを以下のように実行します。
- bash、Bourne、または Korn シェルの場合
-
. INSTHOME/sqllib/db2profile
- C シェルの場合
-
source INSTHOME/sqllib/db2cshrc
INSTHOME はインスタンスのホーム・ディレクトリーです。
- DB2 コマンド行プロセッサーを起動します。
Windows の場合は、コマンド・プロンプトで db2cmd コマンドを発行します。
Linux または UNIX の場合は、コマンド・プロンプトで db2 コマンドを発行します。
- クライアント側で次のコマンドを入力することにより、
リモート・データベースに接続します。
db2 => connect to database_alias user userid
例えば、次のコマンドを入力します。
connect to mysample user jtris
パスワードを入力するためのプロンプトが表示されます。
接続が正常に完了したら、接続先のデータベースの名前を示したメッセージが表示されます。下記のようなメッセージが表示されます。
Database Connection Information
Database server = DB2 9.1.0
SQL authorization ID = JTRIS
Local database alias = mysample
これで、データベースを使用できるようになります。例えば、システム・カタログ表にリストされているすべての表名のリストを取り出したい場合、次のような SQL ステートメントを入力します。
select tabname from syscat.tables
データベース接続の使用が終わったら、connect reset コマンドを入力してデータベース接続を終了します。
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